高齢者の「ポリファーマシー」に気を付けましょう。
聞いたことはありますか?
「ポリファーマシー」って何?
もしかしたら聞いたことが無い方も多いかもしれません。
この「ポリファーマシー」とは何でしょうか。
ポリは「多くの」、ファーマシーは「薬」で、直訳は「多くの薬」です。
しかし単に服用するお薬の数が多いことがポリファーマシーではありません。
「ポリファーマシー」とは、多くのお薬を服用しているために、副作用を起こしたり、きちんとお薬が飲めなくなったりしている状態のことを言います。
きちんと飲めなくなっている状態の例としては下記の様なものがあげられます。
- いつ飲むのか
- いくつ飲むのか
- どう使うのか
などがわからなくなっている状態のことを、ポリファーマシーといいます。
何種類以上が「ポリファーマシー」?
では、何種類以上一緒に飲むと「ポリファーマシー」になるのでしょうか?
これに明確な定義はありません。
数種類のお薬が治療に必要な場合もありますし、それ以下でも問題が起こることもあるからです。
先にも書きましたように
数そのものが問題ではなくその内容(お薬の数が多いことによって副作用が起きている、必要以上のお薬が出ている、きちんと飲めなくなっている)が問題
なのです。
高齢になると、お薬の数が増えて副作用が起こりやすくなるのでとくに注意が必要です。
高齢になるとなぜ、お薬の数が増えるの?
それではなぜ、高齢になるとお薬の数が増えてしまうのでしょうか?
高齢になると、複数の病気を持つ人が増えてくる。
↓
病気の数が増える。受診する医療機関が複数になる。
↓
お薬が増える。
↓
高齢になると、副作用が起こりやすい。
↓
副作用の治療ためにさらにお薬が増える。
といったようにお薬がどんどん増えてしまうことがあるからです。
厚生労働省の資料によると、
75歳以上の高齢者のうち同じ薬局で月に
5種類以上のお薬をもらう人:約41%
7種類以上のお薬をもらう人:約25%
このような割合です。
高齢の方が飲んでいる薬の種類が多いという事がわかります。
高齢者ではなぜ副作用が起こりやすいの?
それではなぜ高齢者では副作用が起こりやすく、注意が必要なのでしょうか?
- 高齢になると、肝臓や腎臓の働きが弱くなる
- お薬の数が増えるとお薬同士が影響し合う可能性が増える
などの影響により、副作用が起こりやすくなっているから、注意が必要なのです。
あれ?おかしいな?と感じたら
特にお薬が増えたり、変わったりした後に「あれ?おかしいな?」「いままでと違う」といった気になる症状を感じたときは、医師や薬剤師に相談してください。
気になる症状としてはたとえば、
- ふらつき
- 物忘れ
- 気分がしずむ
- 食欲低下
- 便秘
- おしっこがでにくい
などがあります。
自己判断はトラブルの元
「不必要に多いお薬」を減らすことは大切ですが、「お薬を飲まなくて良い」ということとは違います。自己判断でお薬を減らしたり、止めたりするのはトラブルが起こりやすくなります。
自己判断でお薬を減らしたり、止めたりするのは期待される効果が発揮できないだけでなく、
お薬によっては
- 効き始めるのに時間がかかる
- 気になる症状が出ることがあるがしばらくするとおさまる
- 急にやめると逆に副作用が出やすくなるもの
もあります。
また、自己判断で減らしたり、中止しているにもかかわらず医師にそのことを告げていないと、お薬が効いていないと判断されてしまい、さらにお薬の量や種類が増えることもあります。
ですので必ず、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
医師、薬剤師に相談する際に必要なことは?
- 使っているお薬を「全部」伝える(健康食品やサプリメントも)
- お薬はいつ、どう使ったのか
- いつ、どのような症状がでたのか
を医師、薬剤師に伝えてください。
しかし、使っているお薬を自分で全て覚えるのは大変ですね。
そんな時にもお薬手帳が役に立ちます。
自分では覚えきれない薬の情報を正確に伝えることができます。
また、
かかりつけの医師や薬剤師を決めて、処方されるお薬を把握してもらっておくのもおすすめです。
イキミ薬局(各店)とキララ薬局では
- お薬の一元管理
- お薬手帳の説明と有効活用
- 飲みやすくするために「一包化」や「口腔内崩壊錠」などへの変更相談
- 併用薬の相互作用などのチェック
などを積極的におこなっており、「ポリファーマシー」の解消に努力しています。
お近くの各店舗にいつでも お気軽にご相談ください。
大阪市港区・西区の
イキミ薬局・キララ薬局では全店舗LINEで処方箋も受付しています。
スマホで処方箋を撮影して、LINEで薬局に送るだけ♪簡単♪
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