先日、オンラインでの勉強会を社内(イキミ薬局各店&キララ薬局)にて行いましたので、その記録を残しておきます。
今回は、他薬局の事例を参考にした トレーシングレポート(服薬情報提供書)の書き方 と 服薬のフォローアップ についての勉強会を行いました。
今回 題材とした 他薬局の事例
【トレーシングレポートの内容】
※他薬局(広島県)での事例
「30 日の投与制限のあるブロチゾラムのためだけに通院するのは大変」と相談をうけました。患者は足が悪く、離島から通院しており、頻回の通院は困難のようで、投与日数に制限のない睡眠薬の話をすると前向きな様子でしたので、次回検討していただけないでしょうか?
なおエスゾピクロン、スボレキサント、ラメルテオン等は投与日数制限がなく、ブロチゾラムとの比較において筋弛緩作用が弱いとされており、高齢者の不眠に対する効果や忍容性が報告されています。
次回受診の際に参考になれば幸いです。
【その後】
次回受診時、エスゾピクロンへ処方変更となった。
1 週間後に電話にて服用状況を確認したところ、
睡眠はとれており、副作用の自覚症状も特になかった。
この事例の良い所
この事例から特に学ぶべきポイントとして下記2点を取り上げました。
・医師の判断材料になるような根拠を添えて情報提供している所
・処方変更後、服薬のフォローアップを実施している所
〇患者の抱える問題を、医師の判断材料になるような根拠を添えて情報提供している というのは下記部分ですね
※医師の判断材料になるような根拠
・「患者は足が悪く、離島から通院しており、頻回の通院は困難のよう」
・「投与日数に制限のない睡眠薬の話をすると前向きな様子でした」
・「なおエスゾピクロン、スボレキサント、ラメルテオン等は投与日数制限がなく、
ブロチゾラムとの比較において筋弛緩作用が弱いとされており、
高齢者の不眠に対する効果や忍容性が報告されています。」
この点が情報提供できているので、医師の速やかな判断の手助けになったと考えられます。
〇処方変更後、服薬のフォローアップを実施している
※服薬のフォローアップ
・「1 週間後に電話にて服用状況を確認したところ、
睡眠はとれており、副作用の自覚症状も特になかった。」
処方薬の変更があった方への、服薬のフォローアップの事例としても、大変参考になる事例です。
【仮にこのようなトレーシングレポートだったら】
(もしも仮にこんなトレーシングレポートだったら)
投薬時、患者本人より
「30 日の投与制限のあるブロチゾラムのためだけに通院するのは大変」と相談をうけました。
次回、投与日数の制限の無い睡眠薬に変更を検討いただけませんか?
もし仮にこのような、簡潔ではあるものの 医師の判断材料になるような根拠が書かれていないトレーシングレポートだった場合、
通院の大変さが医師に伝わらず、また現在の睡眠薬を変更する必要性はないと判断されてしまう事もあるかもしれません。
トレーシングレポート(服薬情報等提供書など)を書く際は、
読み手(医師)の事を考えて、医師の判断材料になるような根拠を添えて情報提供するという事が大切だということがよくわかります。
※今回の勉強会の参考資料
(一社)広島県病院薬剤師会 地域医療連携支援検討委員会発表資料
こういった勉強会を社内で開催しています
イキミファーマシー(イキミ薬局各店&キララ薬局)では、社外での事例や、社内での事例をもとにした、勉強会や症例検討会を行っています。
社外に共有できる内容は、公開・共有してゆきます。
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